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東京都美術館 ブリューゲル「バベルの塔」展
2017年6月13日(火)、予報で涼しい日を選んで行きました。
雨の平日ということもあり、混雑はそんなに酷くなく、少し待てばじっくりと見ることができたと思います。最初に言っちゃうと、今年上半期の展覧会の個人的ベスト1位は、ミュシャ展とバベルの塔展です。最近、博物館の展示が面白くないみたいな感想ばかり書いてたので申し訳なかったのですが、やはり自分にとって旬なものを厳選して見にいくのがいいみたいですね。バベルの塔展はとにかく楽しかったです。
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双眼鏡、忘れた〜〜〜!!!
今回の最大の失敗。双眼鏡や単眼鏡を持っている方は必ず持って行ってください。比較的空いていたので、展示はじっくり見ることができましたが、銅版画はやはり細かいです。また、最後の「バベルの塔」だけは最前列になかなか辿り着けません。辿り着けないまま諦めました。4列くらい(?)放射状に固まって集まってて、最前列の真ん中の人は、私が4列目から2列目になって諦めて去るまで全く退きませんでした(空気ヨメよ……)。長時間占領する人がいなければ、少し待っていれば一番前で見られます。作品は"意外と"大きくないので、双眼鏡で見るのがお勧め。混雑してると、一列に並ばせて歩きながらの鑑賞だそうで、これでも恵まれていたのかな。双眼鏡さえ忘れなければ……。
ブリューゲルはイタリアに行ってコロッセオを見てバベルの塔の参考にしたそうです。コロッセオの建設から1500年近くも経ってるのに、ブリューゲルが生涯見た建物の中で一番大きな建造物がローマ時代のもの。ローマ帝国の技術の高さと中世ヨーロッパの低迷っぷりの落差が大きいな……と。

今回一番気に入った作品は「聖カタリナ」です。このドレスの細かさ。とても繊細な良い作品なのに、作者は「枝葉の刺繍の画家」。背景の植物が刺繍のようなので便宜上こう呼ばれてるだけで、作者不詳です。しかも三連祭壇画の両翼らしいのですが真ん中がありません。図録には、ルーヴル美術館の「聖母戴冠」が中央パネルだったのではないかと書かれていますが、どうなんでしょうね。

怪しい生き物がいっぱい。この絵の状況で何が誘惑なのかちょっと分かりませんが(他の絵には誘惑の象徴が描かれていたりします)、聖人を誘惑するなら転がってるモンスターは悪魔系? 日本の百鬼夜行の妖怪にも似ています。聖クリストフォロスの背負うイエスも段々重くなって背負っていられなくなるそうなんですが、子泣き爺か、と。😂 洋の東西問わずアヤカシが好きなんですかねー?
「ブリューゲルの動く絵」
この映画もなかなか不思議感満載でした。展覧会の会場で、バベルの塔で働く人々が動く解説映像があったけど、あれが更にもっとお金をかけて再現されたような映画です。衣装などを見るのが好きな方には楽しいと思いますが、ストーリーを楽しみたい方には退屈かもしれません。

タラ夫さんは壁に頭を打ち付けてシんでました……。10(塔)の日しか生き返らないそうです。中の人は始終中腰で大変そうですね。動いてるとこ見たかったな!

特設サイトで紹介しているグッズの他に、絵画のミニチュアパネル、クリアファイル、ポストカードやノートといった紙類、バッジやマグネット、ケーキやキャラメルのお菓子類、などなど充実していました。一押しはスノードーム!!絶対欲しい!!(買わなかったけど)。私はモンスターだらけのバンダナを購入(使い道ないけど)。バンダナは茶系もありました。
ショップのカゴがスチールワイヤー製で重い上に、重い図録を入れるからズッシリして辛かったです(非力です)。あと、カゴのワイヤーの先端が尖ってたみたいで服のレース部分に引っかかって糸が伸びてしまったし😭……軽いカゴにしてくれないかな〜。図録はレジで渡してくれたら楽なんだけどな。

マグカップなんか絶対買わないと思っていたグッズなのに、つい買ってしまった……恐ろしい。グッズ売り場は「聖アントニウスの誘惑」状態です。しかし、リアルな生物にもこれらのモンスターと同じくらい異形のものがいたりします。妖怪も好き、ヒエロニムス・ボスも好き、深海生物も好きってのは、根底は同じなのかもしれません。変わった形の不思議なものが好き。

雨の日の東京都美術館。対比で人を入れてみました。
「バベルの塔」展の出口の近くに、大友克洋氏が想像したバベルの塔の内部の絵のパネルが2枚展示されています。地階はコロッセオの地下みたいに区分けになってて、中央が吹き抜けの螺旋階段のような作りでした。お見逃しなく! 東京藝術大学でも、関連展示の「Study of BABEL」を開催しています(入場無料)。3m越えのバベルの塔があるらしいです。
今回の展示は下のサイトでも見ることができます。
外部サイト:Boijmans Collection Online | Homepage
- The Four Fathers of the Church (四大ラテン教父)
- The Temptation of Saint Anthony (聖アントニウスの誘惑)
- The Last Judgment (最期の審判)
関連記事:
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東京都美術館 生誕300年記念 若冲展
公式サイト:東京都美術館 ブリューゲル「バベルの塔」展
観覧料(一般当日券) 1,600円
写真撮影は不可。タラ夫エリアのみOK
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